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株式会社岐阜フットボールクラブ 第18期定時株主総会 決算概要および決議の結果について

4月22日(月)に第18期定時株主総会を開き、各議案について決議され、承認されましたのでお知らせ致します。

また第18期(令和5年2月1日から令和6年1月31日まで)の事業報告の一部をご報告させていただきます。

 

🔳会社の現況に関する事項 

(1)事業の経過およびその成果

2023年のスポーツ界は、新型コロナの5類移行で本格的にスタジアムなどに歓声が戻りました。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)での日本代表「侍ジャパン」の3大会ぶりの優勝や米大リーグ・大谷翔平がア・リーグで2度目のMVP(最優秀選手)受賞など興奮や感動も多く生まれました。
サッカーJリーグは2023年5月15日で発足30年を迎えました。1993年に10クラブでスタートしたリーグは、今やJ1からJ3の60クラブに増え、この間日本代表のレベルも格段に上がりました。アジアのクラブ王者を決めるAFCチャンピオンズリーグ2022は5月6日に決勝が行われ、浦和レッズがアル・ヒラル(サウジアラビア)を破って3回目の優勝を果たしました。
J1リーグでは、ヴィッセル神戸がクラブ創設29年目で初優勝。MVPには、得点王に輝いた大迫勇也(神戸)が初めて選ばれ、最下位の横浜FCは降格となりました。
J2リーグでは、FC町田ゼルビアとジュビロ磐田が自動昇格し、東京ヴェルディはプレーオフの末、2008年以来となる16年ぶりのJ1復帰を決めました。J3降格となったのは大宮アルディージャとツエーゲン金沢です。
J3リーグでは、愛媛FCが優勝し2位の鹿児島ユナイテッドFCと共にJ2昇格を決め、下位のテゲバジャーロ宮崎とギラヴァンツ北九州についてはライセンスの兼ね合いでJFLとの入れ替わりはありませんでした。
FC岐阜は新監督にワールドカップカタール大会で森保監督体制をコーチとして2年間支えベスト16に貢献した上野優作氏を招聘しシーズンを迎えました。
当初は戦術浸透に時間がかかり、5月には18位まで順位を下げましたが、次第に元日本代表の柏木陽介選手、田中順也選手、宇賀神友弥選手等のベテラン選手と若手選手が融合し、持ち前のディフェンス力が発揮され8月には4位に上り詰め、あと一歩で首位をとらえる位置につけましたが、ここ一番の重要な試合を引き分けまたは負けと勝点が積み上げられず、最終的には14勝12分12敗、第8位でシーズンを終えることとなりました。
その中で収穫としては、全員がハードワークして戦い抜くこと、そしてリーグ屈指のディフェンス力(失点数では2位)により敗戦が減り、引き分けまで持ち込む力を付けたことです。Jリーグに加入してから18年間で1試合あたり最小失点チームとなりました。来シーズンは強みである守備を活かしながら、得点力を強化することでより多くの勝利を得られるよう邁進して参ります。
運営面では新型コロナウイルスによる入場制限が解け、これまで以上にパートナー企業様によるサンクスマッチイベント、42市町村様によるホームタウンデーイベントへのご協力、またクラブ所属のダンスパフォーマンスチームGGGやグリーンエンジェルズなどの活動、県下のメニューが豊富な屋台村、更には筆頭株主である藤澤様の継続的なご支援でアイドルグループSKE48によるスタジアムイベントなどでスタジアムを大いに盛り上げていただき平均観客数は昨年の4,194人から4,733人となりJ3リーグ20チーム中で第3位、またJ2リーグのクラブと比較しても中位レベルの平均観客数となりました。これも偏に株主、ファン、サポーター、パートナー、市町村、応援して下さる全ての皆様の熱いご支援ご声援によるもので、心から厚く御礼申し上げます。

 

アカデミーは2022年石坂亮人選手(U-15、U-18在籍)のトップ昇格を皮切りに、2023年は岐阜協立大学から横山智也選手(U-15、U-18在籍)、桐蔭横浜大学から羽田一平選手(U-15在籍)がトップチームに加入しています。
2024シーズンはヘッドオブコーチングに日本サッカー協会技術委員会副委員長を務めた大橋浩司氏を、2023シーズンに現役を引退した元日本代表の田中順也氏をクラブアンバサダー兼プレイヤーズコーチに迎え万全な体制を整えました。また同じく元日本代表の柏木陽介氏は市町村やスポンサーへのご協力依頼やクラブPR等のアンバサダー活動に専念致します。

 

スクール(小学生)は、各種イベントを開催し最終的にスクール生615名となり昨対比39名増にすることができました。2024シーズンは2023シーズンまでトップチームに在籍していた松本拓也氏がスクールコーチに就任し、650名の会員獲得を目指し積極的に活動していきます。

 

収入面ではご協賛企業について50社増14社減で純増36社となり過去最高の336社となりました。
グッズ販売収入についてはユニフォーム販売数が過去最高となる2,545枚となり、選手グッズや千円スロット企画も好調で、昨対比119%、売上も過去最高額となる約96百万円となり会社の総売上高に貢献しました。売上全体としては904百万円で昨対比103%、27百万円増と増収となりました。
支出面ではトップチーム経費が選手の若返りを図る等、経費を節約し、昨対比87%で433百万円となり63百万円減となりました。一方でグッズ販売などの売上増に伴う原価増により売上原価全体としては814百万円で昨対比94%、46百万円の減少となりました。
会社としての最終損益は、昨年の132百万円の損失に対し、皆様のご理解とご支援、また自助努力による大幅改善により67百万円の最終損失に留めることができました。
次期は必ずや損益の黒字化を果たす所存です。

 

主な収入、費用の状況は下記のとおりです。

<興行収入>

コロナ規制緩和下でファン・サポーター・応援していただく皆様が増え観客数は昨年平均4,194名から平均4,733名(J3リーグ第3位、J2リーグ中位)となり、興行収入は昨対比111%、13百万円増となりました。

 

<広告料収入>

50増14減で純増36社となり過去最高の336社となりました。なお、広告料収入は477百万円で昨対比101%、6百万円増と微増ですが、スポンサー様のご要望でホームタウン活動へのご協力は25百万円で昨対比130%、5百万増となりました。

 

<グッズ販売収入>

昨年過去最高額の81百万円を記録しましたが、昨対比で15百万円増での119%の増収となり、過去最高を2年連続で更新することができました。

 

<Jリーグ分配金>

Jリーグからの分配金の変更により昨年比較で10百万円減、実績19百万円となりました。

 

<トップチーム経費>

2023シーズンは、若手選手を揃えることでの人件費減や経費の見直しにより実績443百万円となり前年比63百万円の減少となりました。

 

(2)設備投資等の状況

該当事項はございません。

 

(3)資金調達の状況

該当事項はございません。

 

(4)対処すべき課題

トップチームについては2024シーズンも1試合毎、全力で戦って、観戦いただいているお客様に感動をお届けするという強い想いで、引き続きチームスローガンは「MOVE YOUR HEART!」としました。

スポーツダイレクターにJ1、J2、J3クラブで豊富な経験がある竹元義幸氏を迎え、監督は2023シーズンに引き続き上野優作氏でクラブとして2018年以来、複数年率いることになり、大きな飛躍が期待されます。またギラヴァンツ北九州で監督をしていた天野賢一氏もヘッドコーチとして、元日本代表の本田拓也氏もコーチとして引き続き監督を支える万全の体制で臨んでいます。

 選手陣については元日本代表クラスの選手が引退や退団しましたが、過去FC岐阜に在籍していた甲斐健太郎選手や粟飯原尚平選手が大きく成長してクラブに戻ってきました。またJ1のFC東京から青木拓矢選手、京都サンガF.C.から荒木大吾選手など実績十分の選手が加入するなど新たに15名の選手を加え、この1年で上野監督のもと成長した既存の選手と融合する活気あるチームとなっています。
また、Jリーグは現在ホームグロウン制度の適用を開始しており、地域出身や地域で育った選手の採用促進をしています。FC岐阜は既に3名のホームグロウン選手を採用していますが、今後も県内各地の小中高や大学、FC岐阜スクール、FC岐阜アカデミーで皆様の期待の元に育った大勢のホームグロウン選手を発掘し指導してまいります。

アカデミーを取り巻く環境は依然厳しい状況が続いており、特に優先的に使用できるグラウンドがなく、岐阜市内や近郊の施設を時間借りして使用するなど毎回転々としている状況は喫緊の課題と認識しています。
一方、岐阜車体工業株式会社様からアカデミー生の送迎用ハイエースを寄贈いただいたり、コープぎふ様からは練習後の子どもたちがすぐに栄養を補えるよう捕食を格安でご提供いただいたりするなど、パートナー企業様のご厚意によりアカデミー環境が良い方向に変わりつつある1年でもありました。
クラブとしては県内外の優秀な子どもたちがアカデミーに入り、質の高い環境でサッカーに打ち込める環境を整えるべく、様々な関係機関・パートナー企業と連携してアカデミーが優先的に使用できる人工芝+夜間照明付きのグラウンド整備へ向けて全力で取組みを進めて参ります。

経営面での課題として、これまではJリーグの「3期連続赤字でクラブライセンス消滅」というルールがコロナ禍で緩和されていましたが、第19期からこのルールの適用が再開されます。弊社はこの第18期の収支を大幅に改善しましたが、第19期には収益を黒字化させるべく売上高の最大化、売上原価の見直しを図り、黒字体質へ転換させることが経営課題であると認識しています。 

 

(5)総括

FC岐阜は2024シーズンを飛躍のシーズンとし、株主、ファン、サポーター、スポンサー、42市町村、その他大勢のステークホルダーの皆様のご期待に応えられるよう、『私たちは「人づくり」「街づくり」「夢づくり」に貢献し、岐阜で一番愛される集団を目指します』のミッションに沿って、積極的に活動して参ります。
また現役引退をした知名度の高い柏木陽介氏、田中順也氏をクラブアンバサダーに迎え、FC岐阜の魅力を発信してもらいクラブバリューを高めます。
トップチームは16名の選手が抜け(うち2名が期限付き移籍)15名の新規加入選手を迎え計31名のメンバーに加えて2年目となる上野監督、コーチ陣とスタッフのもと1戦1戦全力で勝利目指して戦って参ります。
 昨年に引き続き、スローガン「MOVE YOUR HEART!」は、チームとして躍動感のあるフットボールを展開し、アグレッシブにゴールを目指すというコンセプトの下、チーム全員が岐阜の誇りを胸に全てを出し尽くして闘い、FC岐阜に関わるすべての人の心を動かすようなサッカースタイルを確立していくという想いを込めております。大勢の皆様のご来場と多くの企業の皆様にご協賛いただけるようチーム一丸となって戦うので今後とも皆様のご支援・ご声援のほどを何卒よろしくお願い申し上げます。

 

本日の株主総会において、下記のとおりの役員人事となりましたので、お知らせします。

地位

氏名

選任の種別

重要な兼務の状況

代表取締役

小松 裕志

重任

-

取締役会長

宮田 博之

重任

-

社外取締役

近藤 浩

重任

株式会社文化社 代表取締役会長

社外取締役

松岡 明隆

重任

名古屋テレビ放送株式会社 岐阜支社長

社外取締役

小田 学

重任

株式会社ヒマラヤ 代表取締役社長 兼 CEO

社外監査役

森 進一

重任

一般財団法人岐阜県サッカー協会 副会長

 

🔳第18期決算(令和5年2月1日から令和6年1月31日まで) <単位:百万円>(百万円未満は切捨て表示)

<損益計算書>

売上高 904
売上原価 814
売上総利益 90
販売費及び一般管理費 159
営業損失 ▲69
経常損失 ▲67
当期純損失 ▲67

 

<貸借対照表>

資産  

流動資産

固定資産等

資産合計

426

429

負債

流動負債

固定負債

負債合計

235

97

332

純資産

資本金

資本準備金

その他資本剰余金

利益剰余金

純資産合計

50

368

320

▲641

97

負債・純資産合計

429

 

決議の結果は以下の通りです。

報告事項

報告1 第18期(令和5年2月1日から令和6年1月31日まで)

     事業の内容報告の件

決議事項

第1号議案  第18期計算書類等承認の件

第2号議案  取締役5名選任の件

第3号議案  監査役1名選任の件

議案は全て原案通り承認されました。

 

以上