日によっては暑さすら感じるほどの春を迎え、今シーズンのホームゲームもはや４試合目。ここまで２敗を喫している岐阜だが、ホームである岐阜メモリアルセンター長良川競技場での敗戦は一度もない。前節、愛媛に２点を奪われ敗れたショックを振り払うべく、ＦＣ大阪を下してホーム無敗を継続していきたいところだ。

しかし相手もそう楽には勝たせてくれないだろう。前節、上位の今治を３－１で下したＦＣ大阪は試合開始前の19位から15位へと大きくジャンプアップ、自分たちはＪリーグでもやっていけるという自信を得て、鼻息を荒くしているはずだ。第５節までは１勝４敗。ＪＦＬからの昇格組として苦しみを味わっていたが、攻撃力を爆発させての勝利で上げ潮ムードに入っている。

ＦＣ大阪の武器は力強い速攻。カウンターとなった場合でも、自陣でボールを持った場合でも、いざマイボールとなってスイッチが入ると人数をかけて一斉に攻め上がり、分厚い攻撃を見せる姿勢は共通している。戦術云々ではなく馬力があるサッカーをするという印象で、この勢いに呑まれてしまい圧倒されたのが前節の今治だった。

岐阜は開幕戦の後半、北九州に押し込まれ続けるという苦い経験をしている。ひたすら攻め込んでくる相手に負けないだけの球際の強さを示して立ち向かっていかないと、岐阜も同じ目に遭いかねない。まずは基本に立ち返り、勇気をふるい最終ラインを押し上げ、前からプレッシャーをかけてＦＣ大阪に向かっていくことから始めたい。

前節、１得点で敗れている岐阜にとって複数得点での勝利は至上命題。試合後に『HYPER CHANT』を歌うべく、サポーターと選手が一体となりＦＣ大阪を迎え撃とう。

（text by後藤勝）