いよいよホーム開幕戦の日がやってくる。

前節は敵地で北九州と対戦して１－１の引き分け。ゴールを奪えたことは喜ばしいが、Ｊ３に戦いの場を移してから続いている「開幕戦では必ず引き分け」というジンクスを打ち破ることは出来なかった。全方向からの声出し応援を背に闘えるホーム長良川での初戦で2023シーズンの１勝目を手に入れたい。

ただし対するのは、かつて日本代表の強化を担っていた霜田監督が今シーズンから率いる松本。前節は昇格組の奈良クラブに２－０の勝利を収めていて侮れない相手であり、簡単に勝てるとは考えないほうがいいだろう。また、アウェイにもかかわらず大挙して駆けつけるサポーターも手強い一因。コーチングの声が通らない大音量のスタジアムでどう選手間の意思疎通を図るかも重要なポイントになってきそうだ。

前節の松本は４－２－１－３のフォーメーションで中盤はボランチが２人とトップ下が１人の正三角形。状況によって立ち位置を変える岐阜が、松本の形にどう対応して優位に立てるかが戦術上の鍵になる。上野監督の就任により、自陣最終ラインからパスをつなぎ主導権を握りながら攻め込んでいく新しいサッカーに取り組んでいるが、北九州戦の後半は相手に強いプレッシャーをかけられ思うように前進することが出来なくなってしまった。

この第２節は松本が圧力をかけてきてもそれに屈せず、ボールを動かしていけるかどうかは気になるところだ。

しかし上野監督が目指すのは、常に課題を克服しながら成長を繰り返して強くなるチーム作りだ。１週間前の反省を活かして岐阜県民のため初勝利を手に入れるべく奮起する選手たちを後押しし、歓喜の万歳四唱で締めくくろう！

（text by後藤勝）